GPSを測位して取得した現在地の緯度経度(世界測地系)情報をNコードに変換して表示する携帯端末機である。Nコード ポジショニング(愛称:Nぽじ)ともいう。
取得したNコードから場所を特定するには、Nコードマップを利用する。
目次
特徴 †
- 高感度GPS内蔵でコンパクトかつ安価
- 世界中どこでも現在地をNコードで測位可能
- ボタン一つでNコードを表示できる簡単操作
- 夜間・荒天時でも見やすいバックライト付液晶画面採用
- 単4形乾電池2本で作動
操作方法 †
- 本体上部のPOWERをONにする。
- 液晶画面が全点灯。
- 電池表示だけを残し、他の表示が消える。
- 赤色LEDが点滅し、現在位置の測定を開始。
- 測位が完了するとバックライトが点灯しLEDが消えて、現在位置のNコードが10秒間表示される。
- その後は電池残量以外の表示、バックライトは消えGPSは休止状態になる。
- 休止状態で、GPSボタンを押すと、再度LEDが点滅し、測位を開始する。瞬時にNコードが表示される。
製造・販売 †
仕様 †
外形寸法 | 8.6mm×5.5mm×1.5mm |
本体重量 | 約50g(電池含まず) |
LCDサイズ | 37mm×15mm |
使用電池 | 単4電池×2本(テスト用付属) |
定価 | 5,250円(税込) |
使用想定シーン †
- 帰宅支援
- 本端末で自己位置を簡単・正確に取得でき、その情報を、時間や文字数に制限のある伝言ダイヤルや伝言メールにおいて家族や会社に正確に伝えられる。
- 災害情報発信
- 自然災害の発生場所は、住所や目印なる目標物が無いことが多く、緊急情報伝達の大きな支障になっているが、本端末を利用することで即座に正確な情報伝達が可能となる。
- 救援要請
- Nコード対応の山岳地図とNぽじを所持することで自己位置を正確に把握できるため遭難を防止できる。仮に遭難した場合でも、正確な居場所を伝えることができる。また、それにより、大規模な捜索態勢は不要となり、救助が効率化される。さらに、捜索隊・救助隊の二次遭難も減少する。
- 海外旅行
- Nぽじは、日本国内に限らず、全世界で使用することが可能。Nコード検索サイトにて予め観光予定地のメッシュ入り地図を印刷して持参すれば、外国の街を迷わず歩くことが可能。また、旅行先の写真にNコード
を添付してメールすれば、メール受信者は当該場所を正確に特定できる。
緊急消防援助隊での必要性 †
- 現状の問題点
- 出発前に派遣先の地図を手に入れようとしたが地図が手に入らない。
- 現地に行けば何とかなると考えたが現地でも地図は手に入らず、手に入れても種類や縮尺はばらばらで統一地図ではないため情報共有ができない。
- 津波により全ての目標物が流され、街区の区別も無くなり街全体が泥海化し、住所や目標物では場所を表せない状態なのに現地対策本部からの指示、依頼は住所や目標物のため目的地はおろか自分の居場所さえも分らず場所探しに多大の時間と労力を浪費した。
- 仮に遺体等を発見しても場所が分らないために地図上に記録もできないし、その場所を伝えることもできず、結局旗を立てる以外に伝える方法がない。
- 現地対策本部や派遣元への活動報告も場所が伝えられず記録もできない。
- 消防防災GISと簡易GPS端末がこの問題を解決します。
- Nコードは全国航空消防防災協議会の報告書で、現状において防災で利用できる最も優れたコード体系であると評価されました。そして財団法人消防科学総合センターの消防防災GISに採用され全国自治体の消防防災関係機関に無料で配信されています。このGISにはNコード検索機能の他にNコードメッシュ入りの地図(Nコードマップ)を印刷できる機能が付加されています。そこで
- 被災地へ出発する前に同GISで何通りかの縮尺のNコードメッシュ入り地図を印刷し、「Nぽじ」を持参します。
- すると海岸線も山間部も泥海と化した市街地でもNぽじで約10m程度の精度 (測定環境により精度は異なります)で現在地を取得しNコードマップ上で確認する事ができます。
- 現地対策本部もこの方式を共有し、活動場所の指示がNコードで行われると何の迷いも無くダイレクトに到達する事ができます。
- 遺体発見場所の本部への報告も正確、簡単になり活動記録にも正確な位置を残す事ができます。
- 東日本大震災で西宮市、神戸市から派遣された緊急消防援助隊がNぽじを持参してこれらの有効性を確認されています。
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